菅谷ウイメンズクリニック 上越市,新光町,春日山駅 産婦人科・生殖医療

 

ORP測定検査
(精液中の酸化ストレスレベルの測定)

1.ORP(酸化還元電位)測定検査について

男性不妊の原因の一つとして、酸化ストレスの関与が明らかとなっています。酸化とは呼吸により取り込む酸素によって起こる反応のことです。これにより活性酸素が発生しますが、この活性酸素が精子のDNAや細胞膜を損傷し、精子の障害、男性不妊を引き起こします。通常は、活性酸素を抑える抗酸化力が働いてバランスが保たれていますが、このバランスが崩れた状態が酸化ストレスです。この酸化ストレスレベルを測定する検査が、ORP(酸化還元電位)測定検査です。

2.酸化ストレスの原因 

  1. 生活習慣; 喫煙、ストレス、過度な飲酒、加齢、肥満、食生活、過度な運動、睡眠不足、等
  2. 環境; 高温での入浴や長時間のサウナ、きつめの下着、膝上でのパソコン操作、長時間の自転車の運転や車の運転、またはインフルエンザなどの高熱が出る疾患の罹患、等
  3. 長い禁欲期間

3. ORP(酸化還元電位)測定検査をお勧めする方

  1. 原因不明不妊(検査上異常が認められない)の場合
  2. 一般精液検査で精子濃度の減少や運動率の低下、および精子特性分析検査でSMIが低値であった場合

4. ORP(酸化還元電位)測定検査の方法

精液検査と同様の方法で精液を採取し、少量の精液をORP電極に滴下するだけです。

5. ORP(酸化還元電位)測定検査で酸化ストレスが高いと診断された場合の対応

生活習慣の改善、精索静脈瘤の手術、抗酸化サプリメントの摂取等により酸化ストレスレベルの改善が期待できます。ただし、すべての方に効果が表れるわけではありません。